相続税や贈与税の課税方式の考え方

相続税の計算方式は大きく分けて二通りあります。遺産課税方式遺産取得課税方式です。
現行の相続税法は、相続または遺贈により財産を取得した人(原則として個人)に対し課税する遺産取得者課税方式を採用しています。
贈与税についても、財産を取得した受贈者を納税義務者としています。

純粋な遺産取得者課税方式は、相続または遺贈により実際に取得した額に応じ、各相続人が個別に申告します。この方式では、遺産を少人数で取得すると多人数で相続するよりも負担が重くなります。
そこで、兄弟三人のうち一人が全遺産を相続しても、三人で均等に相続したとするような仮想分割が横行する可能性があります。
このため、現行の相続税法は、相続人が法定相続分で遺産を取得したと仮定して相続税の総額を算出する遺産取得者課税方式(法定相続分課税) を採用しています。

英米で採用されている遺産課税方式は、遺産そのものに相続税を課税します。
遺産管理人や遺言執行者などは、あらかじめ相続財産から相続税を納税し、その後、相続人や受遺者に遺産を分割します。贈与税についても贈与者を納税義務者としています。
米国歳入庁(IRS)は、ホームページで相続税(Estate Tax)を次のように定義しています。

The Estate Tax is a tax on your right to transfer property at your death.

Internal Revenue Service

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