がけ地とは
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がけ地とは、山にある崖地のこと?

このばあいのがけ地とは、他の宅地部分と共に一体として宅地を形成している傾斜地のことです。

この場合のがけ地とは、宅地の一部にのり面があり宅地と一体となってその効用に貢献している斜面のことで、山の斜面という意味ではありませんので、早合点しないように注意が必要です。あくまで「がけ地等を有する宅地」という表現になっているのです。「法面(のり面)」と考えた方がわかりやすいでしょう。

具体的ながけ地の評価は次のようになります。

東を向いているがけ地部分を有する宅地の評価

【図32】

東を向いているがけ地部分を有する宅地
東を向いているがけ地部分を有する宅地

がけ地補正率の計算

120㎡÷370㎡≒0.324(小数点第3位未満四捨五入)
がけ地割合0.324の場合のがけ地補正率=0.87

【表10】がけ地補正率表

がけ地面積/総面積がけ地の方位
西
0.10以上0.960.950.940.93
0.20以上0.920.910.900.88
0.30以上0.880.870.860.83
0.40以上0.850.840.820.78
0.50以上0.820.810.780.73
0.60以上0.790.770.740.68
0.70以上0.760.740.700.63
0.80以上0.730.700.660.58
0.90以上0.700.650.600.53

南東を向いているがけ地部分を有する宅地の評価

【図33】

南東を向いているがけ地部分を有する宅地
南東を向いているがけ地部分を有する宅地

「がけ地補正率表」に定められた方位の中間を向いているがけ地は、それぞれの方位のがけ地補正率を平均して求めます。

[0.88(がけ地割合0.324の場合の南方位のがけ地補正率)+0.87(がけ地割合0.324の場合の東方位のがけ地補正率)]÷2=0.875

二方向にがけ地部分を有する宅地の評価

【図34】

二方向にがけ地部分を有する宅地
二方向にがけ地部分を有する宅地

二方向にがけ地部分を有する宅地のがけ地補正率は、評価対象地の総地積に対するがけ地部分の全地積の割合に応ずる各方位別のがけ地補正率を求め、それぞれのがけ地補正率を方位別のがけ地の地積で加重平均して求めます。

がけ地割合

{100㎡(東方位のがけ地の地積)+100㎡(南方位のがけ地の地積)}÷450㎡(評価対象地の総地積)=0.44

方位別のがけ地補正率

がけ地割合0.44の場合の東方位のがけ地補正率…0.84
がけ地割合0.44の場合の南方位のがけ地補正率…0.85

加重平均によるがけ地補正率

{0.84(東方位・がけ地割合0.44のがけ地補正率)×100㎡(東方位のがけ地の地積)+0.85(南方位・がけ地割合0.44のがけ地補正率)×100㎡(南方位のがけ地の地積)}÷200㎡(がけ地部分の全地積)=0.845