特定贈与財産と相続税

特定贈与財産とは

特定贈与財産とは、夫婦間の贈与税に関するものです。婚姻関係20年以上の配偶者から贈与された居住用不動産や、居住用不動産購入資金として贈与された金銭のうち、贈与税の配偶者控除額に相当する受贈額のことを特定贈与財産と呼びます。

贈与税の配偶者控除

贈与財産には原則的に贈与税を課されますが、婚姻関係が20年以上の夫婦間であれば以下の条件のもと贈与税の特別控除が受けられます。

  • 居住用の不動産または居住用の不動産購入に当てられる金銭
  • かつ、その不動産に引き続き居住する場合
  • 初めての配偶者控除の適用であること

その年分の贈与財産から2,000万円の控除があります。

特定贈与財産と相続税

相続税法上では、配偶者が死亡し相続が発生した場合、相続の開始日から7年(※)まで遡って配偶者から贈与を受けた財産については相続財産に加算され、既に納税済みの贈与税分を控除された相続税が課税されることになります。

しかし、この特定贈与財産については相続開始日から7年(※)以内の贈与であっても、相続税算出時には加算されません。そのため、贈与税、相続税がかからずに、配偶者へ不動産を贈与することができます。

(※)相続開始日が令和6年1月1日から令和8年12月31日までの間である場合は3年、令和9年1月1日から令和12年12月31日までの間である場合は令和6年1月1日から死亡の日までの間となります。


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