相続税の課税対象となる家庭用財産の評価
家庭用財産とは
不動産や現金はもちろん家庭用財産など相続開始の時点で金銭的価値のあるものは、全て相続税の課税対象となる財産として申告しなければなりません。
家庭にある一般動産、例えば家具、自動車、電話加入権、貴金属や骨董品といったものが挙げられます。
家庭用財産の評価単位
一単位の価額が5万円以下のものは一世帯ごとに一括して評価することができます。家財をまとめて「家財一式」として5万円や10万円といったように全体の評価額を申告します。
一単位の価額が 5万円を超える家庭用財産については、下記の評価方法により財産1つごとに評価します。
一単位の価額が 5万円を超える家庭用財産の評価方法
- 原則的な評価方法
売買実例価額、精通者意見価格等を参照して評価します。
- 特例的な評価方法
上記の売買実例価額や精通者意見価格等が不明な場合には、下記算式により評価します。
同種・同規格の新品の課税時期における小売価額 − 課税時期までの償却費の額
代表的な家庭用財産の具体的な評価方法については以下の通りです。
自動車の評価
相続開始時点の時価で評価します。実際は下記の価格等を参考に評価が行われます。
- 実際の売却価格
- 中古車買い取り業者の査定価格
- 売り出し中の中古車価格(評価対象車の車種、走行距離などから勘案)
- 相続開始時の新品の価格から減価償却相当額を控除した価格
書画・骨董・貴金属の評価
自動車と同様、相続開始時点の時価で評価します。実際は下記の価格等を参考に評価が行われます。
- 実際の売却価格
- 買い取り業者の査定価格
- 著名な美術商に依頼して得られた鑑定額
電話加入権の評価
電話加入権も相続税の課税対象となる財産です。国税庁ホームページの財産評価基準書から評価額を確認することができます。地域によって評価額が異なり、令和2年の東京都の評価額は1,500円です。