袋地も不整形地の一種?
袋地は、通路部分である土地の一部が細くなっているだけで他の部分と一体となっている不整形な宅地と考えます。
袋地も不整形地の一種ですが、前面の他人所有地が大きく土地の価値を下げている点が特徴です。不整形地と同じような評価方法を用います。
【図29】のようなケースで説明すると次のようになります。
まず「不整形地の場合の奥行価格補正率」の「(4)差引計算により評価する方法」により、奥行価格調整をします。
次に、奥行価格調整後の価額に不整形地補正率を乗じます。
(計算例)
①奥行価格調整後の価額
- 300,000円×0.97(奥行距離25mに対応する奥行価格補正率)×375㎡(甲・乙土地の合計地積)-300,000円×1.0(奥行距離11mに対応する奥行価格補正率)×143㎡(乙土地の地積)=66,225,000円
- 66,225,000円÷232㎡=285,452円
②不整形補正率の計算
- 0.9(間口2mに対する間口狭小補正率)×0.9(奥行長大補正率)=0.81
- かげ地割合=(25m×15m-232㎡)÷(25m×15m)≒0.381
0.88(不整形補正率表の補正率)×0.9(間口狭小補正率)=0.79(小数点2位未満切捨) - (1)と(2)の低い率、0.79を採用します(0.6を下限とします。)。
③評価額
285,452円×0.79(不整形補正率)×232㎡=52,317,642円