容積率について

容積率は、土地の用途並びに有形的利用及び権利の態様に大きく影響を与え、その市場価格に直結します。そのため、一画地の土地が容積率の異なる二つの地域にわたる【図35】のような場合には、評価額を調整する必要があります。

【図35】

容積率が異なる地域にわたる宅地
容積率が異なる地域にわたる宅地

容積率が異なる2以上の地域にわたる宅地の評価

正面路線価はその全部が容積率600%である標準宅地を基準に評定されていますので、その路線価を基に計算した価額を減額調整する必要があります。

容積率が異なることを考慮しない場合の計算

700,000円×1.00(奥行距離45mに対応する奥行価格補正率)×900㎡=630,000,000円

減価率の計算

[1-(600%×600㎡+400%×300㎡)÷(600%×900㎡)]×0.8(容積率が価額に影響を及ぼす影響度)=0.089(小数点以下3位未満四捨五入)

評価額

630,000,000円-630,000,000円×0.089(減価率)=573,930,000円

【表10】容積率が価額に及ぼす影響度

地区区分

影響度

高度商業地区、繁華街地区

0.8

普通商業・併用住宅地区

0.5

普通住宅地区

0.1